■千春のお話

Part182 そして

そうしてわりあい長年付き合った彼とお別れして、冬が来ました。
私の会社は土日は出勤で、平日休み。
ってことで、大学の友人とスキーに行くのはお正月だけになってしまい。
普通の週末なぁんていっくら誘われても絶対無理に(泣)。

そこで、水・木休みだった私は、ひとりでスキー。
ちょうど同僚が八方へお嫁に来たんですね、言っていいかな?
あ○○○○旅館です。
そこにひとりでよく泊まらせてもらっていました。

んでもって、そこの旦那さんとうちの岳さんが同級で、一緒にみんなで呑みに行ったりしていたんですが。
なんだか当時まわり中カップルで(笑)。
みんなで呑んでても2人、2人と抜けていく(笑)。
気がついたら、とっとちゃんと私と岳さんの3人になっていて。
とっとちゃんは運転疲れで半分以上寝てるし。
飲み屋から旅館に戻って呑んではいたけれど、彼女に悪いので、岳さんと部屋を出ることになりました。

ふたりで出かけた理由。
岳さんね、ずーっと居酒屋さんで喋らなかったんですよ。
で、すっごく怖くて。
でも隣にいたらふつーお酒ついだりするのが常識でしょ?女子って。
無言に近い状態で、注ぐ、呑む、注ぐ、呑む、みたいな感じでごーもんちっく。
しかも彼は焼き鳥とか何にも食べなくて、紅生姜を少しつまむ程度。
会話的には「紅生姜好きなんですね」と言ったら「あぁ」と言われた程度。

それが旅館へ移動の頃に、人が変わったみたいにしゃべり出して。
なんか、逆らったらこわそーで。
んで、ふたりで出かけてしまったんです。

なんせ、見たことのないタイプだったことは確か。

そうして翌日は大騒ぎになってしまいました。
次号へ続く。
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