■千春のお話

Part 151 白馬のウインタースポーツ

白馬の子供は小学校からスキー、ジャンプ、クロスカントリー、スノーボードなどのウインタースポーツが出来る環境があります。
いいなぁ、って言われて、確かにそう思うのですが、良いことばかりではなく。
なんせ、お金がかかります。
アルペンスキーが一番かかるかな?
大会・合宿では交通費から宿泊費を必ず伴うし、合宿では 1泊2泊ではすみませんし。
スキーだって1本というわけにもいかないし。。。

お金だけならまだしも、手間もかかります。
練習の送迎も毎日で大変です。
なんてったって、学校は白馬駅の方。
うちでいうと、小学校へは片道徒歩 1時間の通学なんです。
なので、駅近くに住んでいれば、学校は近いけれど、ゲレンデは遠い。
うちのようにゲレンデが近いと学校は遠い。
要は、下校後のスキーの練習では、かならず送り迎えが必要になります。

手間もお金もかけて、ウインターを続けるわけですが、中学へ入ったらその費用は小学校のときとは比べモノになりません。
強い選手になればなるほど最低 200万は覚悟、ということも聞いたことがあります。
本人が何が何でも続けたいという場合でも、断念するご家庭があるようです。
結果、スキーを続けるのは、裕福な家の子供だったり、親がスキーヤーで親の思い入れが強いときかな?
ですから年々アルペンスキーをする子が少なくなっているような気がします。
名門白馬なのに、悲しい現状ですね。
このような狭き門だと、力はある選手なのに、スキーから離れざるを得ないことも悲しいことですね。

先日のクロスカントリーの大会でとある保護者さんが、
「白馬からノルディック複合の選手がトリノへ行くけれど、どこからもお金が出ないので、保護者会で寄付を募っている」と聞きました。
じゃあ、お金だけ考えれば、オリンピックは出ない方がいいみたい、って思ってしまいました。
スポンサーがつけば別でしょうけれど、必ずつくとは限らないし、競技的な見栄え、人気にも左右されるでしょう。
メロちゃんや愛子ちゃんはいいでしょうけど、地味なクロスや複合の選手は可哀相だ。。。と思ってしまうのは、私だけではない気がします。

これだから、日本のウインターは弱いんでしょうねぇ。
一握りの有名選手にお金をかけるより、ちゃぁんと育成してくんないかなぁ?
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